MHAK interview

VISION | MAR.17

原宿・プロペラ通りの<KICKS LAB. 原宿店>2階に2021年11月にオープンした、東京スニーカーカルチャーの新たな発信拠点である<PROJECT LAB.>。そのオープニングを飾ったのがアーティスト、MHAKによるアートショウ『KICKSLAB. Presents "Re" MHAK Supported by adidas Originals』だ。このアートショウでは、MHAK自身が手がけた<adidas Skateboarding>や<adidas Originals>とのこれまでのコラボレーションワークを振り返るという形で、貴重なアートワークやコラボレーションアイテムの数々を展示し、約1週間にわたって開催されたショウは大きな成功を収めた。 実は<KICKS LAB.>とも非常に深い繋がりのあるMHAKだが、今回、<PROJECT LAB.>インタビュー企画の第一弾として登場していただき、アートショウ『KICKSLAB. Presents "Re" MHAK Supported by adidas Originals』を軸にしながら、さまざまな話を聞いてみた。


ーーまず最初に簡単な自己紹介をお願いします。

MHAK:肩書きは「ペインター」とか「絵描き」って言ってます。キャンバスの作品を作ったり、壁画を描いたり。
あとは今回みたいなプロジェクトベースで仕事をやらせてもらったりというのが多いですね。

ーーアーティストとして<KICKS LAB.>との関わりは?

MHAK:<KICKS LAB.>の一番最初の立ち上がりの時からお世話になってます。

ーー立ち上がり時には、具体的に何をやったんたでしょうか?

MHAK:<KICKS LAB.>のロゴを作らせてもらったり、ショップの内装の壁画を描かせていただきました。

ーー<adidas>とのコラボレーションに関しては、どのプロジェクトが最初になりますか?

MHAK:2017年に<adidas Skateboarding>とのコラボをやらせてもらったのが一番最初って言ってるんですけど、実は2006年ぐらいに<adidas>のプロジェクトで壁を描いたことがあって。それは複数のアーティストでやったんですけど。その後、本格的に絡むようになったのが、今回展示している2017年の<adidas Skateboarding>のプロジェクトですね。

ーーこの時に作ったのはスニーカーと……。

MHAK:スニーカー、Tシャツ、キャップ、ジャージ、ゴールキーパージャージですね。カプセルコレクションをアメリカの<adidas Skateboarding>とやらせていただいて。



ーーその時はアメリカ側の<adidas Skateboarding>との直だったんですね?

MHAK:そうなんですよ。そこから日本の<adidas>の方々とも繋がっていって。

ーー日本の<adidas>との繋がりが出来た後は、どのようなプロジェクトを手掛けましたか?

MHAK:原宿のキャットストリートにある<adidas Originals>のフラッグストアの3周年の時にいろいろやらせてもらったり。あとは<KICKS LAB.>と<adidas Originals>とで何かやる時にグッズとかのデザインを依頼されたりみたいな感じですね。

ーー今回のアートショウでは、今話に出てきた過去のコラボレーション作品を展示しているわけですね?

MHAK:そうです。当時、僕がやってたことを知らない人も結構いるので。この辺の作品にまた日の目を見せたいみたいな気持ちがあって。

ーーご自身で特に思い出に残ってるものはどれでしょうか?

MHAK:例えば<adidas>のトレフォイルをデザインしたこれですね。最初、「トレフォイルとかは絶対にいじっちゃいけない」っていう話を聞いていて。でも、アメリカのチームとの打ち合わせで「トレフォイルを描いてもいい?」って話をしたら、「全然いいよ。俺がルールだから」みたいなことを言ってくれて。それでやらせてもらったんですけど、そこからいろいろと広がりましたね。

ーー<adidas>のシンボルであるトレフォイルとかをいじるなんて、結構ありえない話ですよね?

MHAK:そうなんです。実際、いろんな人に驚かれましたね。でも、どうせやるなら、それぐらいやらないと意味ないって思ってたので。絶対にそれだけはやらせて欲しいって思って言ってみたら、すんなり通っちゃったんで、「ヤベェ!」って。

ーー(笑)「あれ? 通っちゃった?!』みたいな感じだったんですか?

MHAK:はい。「ホントに良いの?!」って。



ーープロジェクト全体に対しての、<adidas Skateboarding>側の反応はいかがでしたか?

MHAK:すごく良かったです。ありがたいことに、結構LAとかではビルボード広告とかにも大きく使ってくれましたし、グローバルではすごくガッツリやってくれましたね。けど、日本側では日本人がやると思ってなかったらしくて、日本での流通があんまり多くなくて……。

ーーその時は意外と日本では反響がなかった?

MHAK:はい、そうですね。でも、世界中のいろんな国のアーティストから「これ、お前か?」みたいに写真が送られてきたりして。そういうのはすごく嬉しかったです。

ーーちなみに、このいろんな人のサインが入ってるTシャツは何でしょうか?

MHAK:2017年に<adidas Skateboarding>チームが『Skate Copa Court』っていうツアーで世界中を回っていて。そのツアーの最後が東京だったんですけど、その時のタイミングにカプセルコレクションのローンチがあって。『Skate Copa Court』のセクションにも絵を描かせてもらったですけど、その流れもあって、来日していた<adidas Skateboarding>チームのメンバー全員にサインを書いてもらって。

ーー誰のサインがあるか教えてもらえますか?

MHAK:ゴンズ(=マーク・ゴンザレス)、ノラ・ヴァスコンセヨス、デニス・ブセミッツ、ジャック・ファーデル、デニス・デュラント、デーウォン・ソンとかですね。僕もスケートをやっているので、ゴンズとかデーウォンとか会えてめっちゃ感動しましたし、めっちゃ良い人でしたね。



ーー今回のアートショウのためにペイントした、一点モノの<CAMPUS>について聞かせてください。

MHAK:最初は無理矢理、アッパーのスウェードの部分に描こうと思ってたんですけど、いかにも描いたっていう感じが出ちゃうのが嫌で。横の3本線のところもトライしたんですけど、それも細すぎて。じゃあ、ここしかないだろうってソールに描いてみたら、「これだ!」っていう感じですごくしっくりして。



ーーこのソールに描くっていうのはめちゃくちゃ良いですね。僕の持ってる<CAMPUS>にも描いて欲しいくらいです。

MHAK:これが売りもんだと思ってショウに来る人も多いんでですけど、非売品っていうことを説明するのが大変で(笑)。

ーー本当にこのデザインで売り出して欲しいくらいです。ちなみに他の作品でもこのラインはよく出てきますね。

MHAK:僕の中ではただの模様なんですけど、この模様を浸透させてたくて、ずっと描いてます。徐々にですけど、やっとある程度の認知はされてきてるのかなとは思っていますけど。

ーーこのデザインのモチーフであったり、何かを表現しているみたいなのはあるんでしょうか?

MHAK:基本的には邪魔にならないもの。壁画でもそうですけど、違和感なく溶け込ませるためにどういうものを描けばいいのだろう?みたいなのをずっと考えていて。それで出来上がったのがこれで。

ーーつまり、そんなに主張するような存在ではなく?

MHAK:僕はどっちかと言えば、主張したくないので。作品作りとかもそうなんですけど、あまり部屋の中で主張しないようなものにしたくて。物にプラスオンされた時に、より良くなるためにどうするか?みたいなのをずっと心がけていて。

ーー今回の<CAMPUS>もまさにその通りですね。デザインとしてうるさ過ぎず。けど、絶対に元のものよりも良いものになっている。

MHAK:その通りです。

ーーちなみに好きなスニーカーは何でしょうか?

MHAK:今はほぼ毎日、<adidas Originals>の<3MC>を履いていて。そういう類(たぐい)のシンプルなスニーカーが好きですね。

ーー<CAMPUS>に関しては?

MHAK:<CAMPUS>も昔から履いてきたし、思い入れは強いですね。ただ、<CAMPUS>は3本ラインの主張が強いので、3MCぐらいのさりげないぐらいのほうが好きです。

ーー今後、<KICKS LAB.>や<adidas>とどんなプロジェクトをやってみたいでしょうか?

MHAK:やっぱりスニーカーを作りたいですね。2017年のカプセルコレクションの時に<ADI-EASE>のコラボモデルを作らせてもらったんですけど、何が何でももう一つ出したいなって思ってます。




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